
私は、2006年から2022年の16年にわたって公益社団法人日本医師会の常任理事・副会長として、国の医療のあり方や国民の方々の健康増進のために、必要な課題について政界、官界、経済界、患者団体等、多くの関係者の皆さまとともに様々な取り組みをさせていただいてまいりました。
あらためて国民の皆さまにお伝えしたいことは、優れた日本の国民皆保険制度を未来にわたって維持していくことの大切さです。
すべての国民が公的な健康保険に加入することで、万一病気になった場合の治療を安心して受けられるようにする制度で、世界でも類を見ない優れた社会保障の制度です。
我が国は2025年に団塊の世代が75歳となり、爆発的な超高齢社会に突入しました。
発病が増える50代以降の皆さんの医療費は、年齢や医療の高度化とともに増加し続けており、個人やご家庭の負担はもとより、企業・保険者、国全体の負担増となっています。
また、高齢者医療費の増加は全世代の皆さんの健康保険料負担額にも影響を与えています。
未来にわたる国民皆保険制度を守っていくためには、すべての国民が高齢になっても健康で生きがいを失わず、社会と積極的に関われる健康長寿社会を実現することが重要で、そのためには今あらためてミドル・シニア世代の方への健康を守るための啓発活動が必要になっています。
当法人は、これから定年を迎える世代の皆さん、60歳を過ぎても働き続けている皆さんとそのご家族の健康を守るための学習素材を制作し、職域にご提供すること、また様々な保健活動の情報をご紹介することを目的に設立されました。
多くの医療分野スペシャリストの皆さんの参加とご協力もいただくことができました。
「健康」は、医療者だけで守れるものではありません。広く職域や自治体の皆さまに普及のためのご協力をいただけますことを、切にお願い申し上げます。人、会社、地域の元気を皆さんと一緒に未来につなげてまいりましょう。
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今村聡
一般社団法人60歳からの健康経営 理事長
公益社団法人日本医師会元・副会長
医療法人社団聡伸会今村医院理事長
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87.4%の人が60歳以降も継続雇用
厚生労働省がまとめた令和5年「高年齢者雇用状況等報告」によると、60歳定年企業で定年を迎えた404,967人のうち、継続雇用された人は87.4%に上り、70歳以上まで働ける制度のある企業も全体で41.6%、企業規模別にみると、中小企業41.8%、大企業は38.1%で、ともに増加の一途となっています。60歳以上の方が会社も地域も支える実態を浮き彫りにしています。それを支えるのは健康です。
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完全退職までに、誰もが「自分自身の健康経営」の意識を
退職後は、健康について一層の自己管理が求められます。特に75歳の後期高齢者医療制度に至るまでに「保健活動の空白期間」を絶対に作らないためにも、誰もがあらためてシニア期以降の健康リスクを知り、かかりつけ医、かかりつけ歯科医、かかりつけ薬剤師・薬局をもって大切な後半人生に備えることが求められます。
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退職者、自営業、小規模事業所、個人事業主の皆さんにも
私たちがご提供する学習コンテンツは、すでにご退職された方や、自営業、小規模事業所、個人事業主のみなさまやそのご家族さまなど、希望されるすべてのみなさまに無償でご提供いたします(第一期活動計画)。

協力団体・企業募集中
ミドル・シニア社員、市民の皆さんへの健康啓発を希望される企業・保険者・自治体の方は、下記事務局までご連絡ください。
本法人活動は、活動趣旨に賛同してくださる団体・企業の応援で運営いたします。
ぜひご支援をお申し出ください。
(2025年8月現在協力団体)
公益社団法人 日本医師会

